「着ていて落ち着く」色だから、「気分の上がる」デザインで

大人の素敵は “ベーシック色だけ”あればいい ―プレス三谷麗子が着こなす、初夏の20日― vol.2

「流行りの服を着ていても、おしゃれが決まらない」
―それはもしかして、トレンドに”振り回されて”いませんか?
目新しい色に、デザインに、飛びつくのもいいけれど、
おしゃれの基本は土台からというように、
まずは自分に似合い、自信をもたらしてくれるような
ベーシックカラーを極めることが第一歩。
着慣れた色でも“素敵”がかなう、選びや着こなしのヒントを
プレス三谷麗子がご紹介します。

DAY 5

"堅いかな?"と思ったら
透けブラウスの出番です

「大人になるにつれ、選ぶアイテムや着こなしがシンプルになってきたという方も多いと思います。だからといって、地味になるのは嫌。そこできれいな色や柄の力を借りがちですが、オフィスには着て行きづらかったり、目立つぶん“また着てる”と思われがちだったりして、ほどよいものを選ぶのは意外と難しい……。だからこそ、“浮かない色でちょっと華やか”くらいがいいんです」

「ラフなスタイルでの通勤が許される職業とはいえ、打ち合わせが重なる日や気分を引き締めたいときには、マニッシュなパンツコーデが定番。そこにジャケットではお堅く見えることもありますが、中を透け感のある白のブラウスにすることで、軽やかで女らしく着こなせます。取り外し可能なボウタイは、今日のようにゆるっと流したり、ブラウスのボタンに留めて短くリボンにしたりとアレンジも自在。前にも後ろにもプリーツを施し、ジャケットを脱いた時にも華やかでいられるのも優秀です」

DAY 6

迷わず買って大正解!
ベージュのオールインワン

「シンプルなベージュでも格段に今っぽく、おしゃれに見えるオールインワン。左右で異なるアシンメトリーな袖やネックライン、スカート好きのお客様にも楽しんでいただけるレイヤード風のパンツといった大胆なデザインがポイントですが、なめらかで肌触りのいい生地を使っているので品のよさもしっかりと備わっています」

「たとえばお仕事なら、白の巾着バッグ黒のサンダルでスタイリッシュに。クラッチやドレッシーな靴を合わせればフォーマルにもいけたりと、この万能さはやはり“使い勝手のいい”ベージュの強み。エコレザーのロープベルトがついたお得感も、ひと目惚れした理由でした」

DAY 7

万能なトレンチだからこそ
ぜひ“袖なし”にも挑戦を

「ノースリワンピとしても楽しめますし、ジレ感覚でTシャツやカットソーに重ねることもできる。“袖がない”だけで目新しく映り、コーディネートの幅も広がるトレンチワンピースもおすすめの一つ。適度に肌が出ることでマニッシュなスタイルでも女らしさが高まりますし、大きめの衿や太めのベルトがメリハリをもたせてくれるので、ロング丈でもバランスよく着こなせるんです」

「生地はリネンですが、こんなふうに季節の素材を取り入れるのも“普通の色”を無難に見せないコツ。合わせたパンツも清涼感のある素材で夏らしくまとめましたが、ナチュラルな素材同士でもほっこりしないように、引き締め効果の高いネイビーを選んだのもポイントです」

DAY 8

素材を変えるだけでも
おしゃれは変わります

「トレンチ風といえばもう一つ。以前も似たようなスカートをご紹介しましたが、少しハリのある生地とエレガントなプリーツがコンビになったトレンチスカートは、FRAY I.Dの中でもロングセラーであり、ベストセラーでもあるアイテム。シーズンごとに少しずつ甘さがそぎ落とされ、より大人の方にも着やすく進化しています」

「正面はシンプルですが、サイドのプリーツはすその長さを変えドラマチック。どの角度から見ても美しいフォルムや繊細なバイカラーを引き立たせたかったので、ほかはブラウンで落ち着かせました。シルキーなトップスシースルーの小物など、“おなじみ”の茶系だからこそ、素材は“今っぽく”。ほんの少しアップデートするだけで、着慣れたカラーでもおしゃれに見せることは簡単です」

[STAFF]
Photography : Masaki Sone [PEACE MONKEY] Videography : Tomoyuki Koja [PEACE MONKEY] Styling : Chisato Takagi
Hair & Make-up : Makoto Morikawa [PEACE MONKEY] Composition & Text : Machi Ito