「着ていて落ち着く」色だから、「気分の上がる」デザインで

大人の素敵は “ベーシック色だけ”あればいい ―プレス三谷麗子が着こなす、初夏の20日― vol.4

「流行りの服を着ていても、おしゃれが決まらない」
―それはもしかして、トレンドに”振り回されて”いませんか?
目新しい色に、デザインに、飛びつくのもいいけれど、
おしゃれの基本は土台からというように、
まずは自分に似合い、自信をもたらしてくれるような
ベーシックカラーを極めることが第一歩。
着慣れた色でも“素敵”がかなう、選びや着こなしのヒントを
プレス三谷麗子がご紹介します。

DAY 13

大人のベージュワンピは
“赤みトーン” で華やかに

「ようやく少しずつ外出できる機会が増え、気がつけば外はすっかり夏のムード。さらっと着れるワンピースが心地よい季節になりました。FRAY I.Dでも毎シーズンさまざまなデザインをご提案していますが、フルレングスのIラインドレスは人気の一つ。新作が出るたびに心待ちにしてくださるお客様も多いのですが、私もその一人で、数あるワンピの中でも一番好きなフォルムです」

「前はシンプルですが、後ろは肩が大きく開いたアメリカンスリーブ風のホルターネックにスリットを入れ、涼しく、ほんのりと色っぽさも薫るデザイン。少し赤みのあるベージュにサテン素材ならではのツヤも相まって華やかな印象に見えるので、ベージュのくすみが気になる方でもチャレンジしやすいはずです」

DAY 14

リラックスなパンツの時ほど
“女っぽい” を意識して

「在宅ワークなどで座っている時間が増え、デイリーボトムはパンツがメインだったこの数か月。今日着たようなリラックスパンツはもともと好きで、夏になるたびに何らか購入していましたが、今年はいっそう手放せないアイテムとなりました。ただし、一歩間違えるとラクを通り越してだらしないスタイルにもなりがちなので、選び方や合わせるアイテムには慎重にこだわります」

ストライプ柄のパンツはイタリア産のジャカード生地を採用したオリジナルの一本。コットンベースでさらっとした履き心地ですが、レーヨンやシルクが含まれているので、女らしくしなやかな仕上がりです。合わせたトップスは上品な光沢があり、ゆったりと体が泳ぐようなオーバーサイズのタフタシャツ。足もとには細身のバーサンダルを。こういうラフなワイドパンツの時こそ、体をきゃしゃに見せるポイントや色気の出るシルエットを意識して、バランスを取るのがマイルールです」

DAY 15

 今こそ着たい “華トップス”。
足したら引くでバランスよく

「毎日の生活にマスクが不可欠となり、メイクも控えめに……そんな今、これまで以上に“華のあるトップス”に注目が集まっていますが、FRAY I.Dでもこういった袖コンシャスなトップスは大人気。サテンとオーガンジーを組み合わせたこのブラウスは結婚式などのパーティシーンにも着られる新作ですが、マニッシュなアイテムとの相性が抜群で普段使いもしやすいんです」

「しなやかなラッフルスリーブはもちろんですが、ハイネックの凛とした表情があることで、首元の美しさがきわ立ち、お顔が小さく見える効果も。前身ごろに施されたギャザーが高級感にもひと役買ってくれています」

「先にもお伝えしたようにマニッシュなアイテムと相性がいいので合わせはパンツを。トップスのゴージャス感をほどよく引き算してくれる、ちょっぴりスポーティなライン入りを選びました。上下どちらも動きのあるデザインですが、ベージュとグレーの淡い色同士。全体がやさしく仕上がり、お気に入りのスタイルとなりました」

DAY 16

モードなニットアップなら
秋までオシャレが楽しめます

ニットとレースを組み合わせたトップスも、黒ながら華やかさは満点。ワンピースのように見えますが、実は同素材のスカートとのセットアップ。スカートはプリーツ編みのニットにレースを刺繍して仕立てており、繊細ながらもモードな雰囲気が味わえるデザインです」

「どちらもレースの分量は少なく、さりげないので甘くなりすぎず大人向き。私はウエストをインしたスタイルが好きですが、大人の品を高めたい方はアウトして着るのがおすすめです。コットンが入っているので着心地も軽やかで、長いシーズンに大活躍。夏はもちろん一枚で、暑さが和らぐ頃にはノーカラーのジャケットを肩がけするなど、ピリッと辛口なムードで楽しみたいです」

[STAFF]
Photography : Masaki Sone [PEACE MONKEY] Videography : Tomoyuki Koja [PEACE MONKEY] Styling : Chisato Takagi
Hair & Make-up : Makoto Morikawa [PEACE MONKEY] Composition & Text : Machi Ito