安西こずえに学ぶ、
着こなしの極意。 vol.4

プレス三谷麗子が日々リアルに感じている 「これ、どう着たらいい?」に、スタイリスト安西こずえさんがアンサー。
「こう着てみたら?」と、おしゃれの選択肢を提案するクロストーク連載です。
明日すぐに活かせる、着こなしのアイデアをキャッチ。

lesson of the week

LESSON OF THE WEEK

気になるアイテム、“ニットベスト”。
着まわしアイデアが知りたい!

三谷:

「秋口に買い足すアイテムとして“ニットベスト”が気になっています。欲しいなぁと思う一方で、どんなふうに着たらいいのかなと。なかなか着方のバリエーションが浮かばなくて」

安西:

「ざっくりしたローゲージのニットベスト、確かに今シーズン心惹かれるアイテムだよね。まずは手始めに、オーバーサイズのシャツドレスと重ねてみるのはどう? ゆるっとしたサイズ感同士のレイヤード」

三谷:

「アイボリーのニットベストに、クリアな白シャツ。色合い的に、一気にシャキッとしてニット特有のほっこり感が緩和されますね!」

安西:

「白シャツのクリーンな印象とスタンダードな雰囲気が加わることで、ほっこりしがちなニットが洗練されて見えるよね。これ、シャツがジャストサイズだと逆に難しくなると思うの。ひと昔前のオールドスクールな感じになるから、上級者向けかも。ルーズ×ルーズのほうが断然トライしやすいと思います」

三谷:

「なるほど~。私、デニムと足元のバランス感も好きです」

安西:

「オーバーシャツの下に、さらにクロップト丈のスキニーデニムをレイヤードしてみました。キレイめな濃紺デニムを選んで、すそをひと折り。肌感を少しのぞかせて抜けを出すのが肝心です。あと、幅広に折り返すことで、厚底のチェルシーブーツのロックな雰囲気に寄せてるというか。少しカルチャーな匂いをさせてるのが洒落感の決め手かな。バッグは黒で揃えてるけど、あえてレザーじゃなくてプリーツ入りのファブリックに。ここが女らしさを添えるポイント」

in case of SKIRT

安西:

「2つめは、昨年のAWシーズンからトレンドが定着したリブニットパンツと。全身の色数をニットのアイボリーとニットパンツの黒。2色に抑えて大人っぽくスタイリッシュに」

三谷:

「小物使いがすごく新鮮でした。とくに足元。自分だと、つい黒ブーツを合わせがちで」

安西:

「もちろん黒ブーツでも全然いいんだけど。色数を2色に抑えてシンプルにしてるぶん、ブナンに見えすぎちゃうかなって。小物で今っぽさを出す、そのひと手間で着こなしの鮮度がぐっと上がるから! こういうレトロな感じでほどよいボリュームのあるダッドスニーカー、ニットとかコートとか重量感のあるアイテムの合わせとして今季かなり使えるはず。ハズし的に」

三谷:

「ベージュ×モノトーンの配色なら、私も抵抗なく使えそう。取り入れてみたいです」

安西:

「黒のワイドベルトは、ヒール靴じゃないぶん、視線を引き上げて重心をアップさせる意図もあってプラスしてます。メリハリを強調してウエスト位置を高く見せてくれるから、スタイルアップ効果も期待できる。あとは、ベレー帽とあえてのビッグバッグね。これで今ドキなバランスに仕上げました」

in case of SKIRT

安西:

「ラストは、ワイドパンツを合わせてさらっと。ニット自体はスタンダードなものだから、パンツのカラーで旬な感じを出せるといいよね」

三谷:

「落ち着きのあるミスティなトーンのセージグリーン。今っぽいですよね。個人的に狙ってるカラーでもあります」

安西:

「三谷さんの黒ベースのワードローブに合いそう。まさにこんな感じで、面積多めのパンツで取り入れるのが今っぽいかもね。この手の変形ニットは、スタンダードでいてひねりもきいてるアイテムだから、ボトムに色を持ってきてもすんなりなじむし、変に野暮ったく見えないのもいいんだよね。締めは小物。サングラスと斜め掛けした小さめバッグで、スポーティに味つけしたのが今季らしさのカギ。バッグはニットと色みをリンクさせてミニマルにね」

[STAFF]
Photography : Koji Sato [UM] / Styling : Kozue Anzai / Hair & Make-up : Mai Ozawa [mod’s hair] / Edit & Text : Nao Manita [BIEI]

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